C型肝炎ウイルス(HCV)は持続感染により慢性肝炎から肝硬変あるいは肝癌を引き起こす。
現在の標準治療であるInterferon(IFN)及びRibavirinの併用療法は有効性が限られ、また副作用も認められる。
従って、「有効性と安全性を兼ね備えた新規抗ウイルス薬」が是非とも必要である。
ステビアという名前は、ステビア草の葉から抽出した低カロリーの甘味料として有名であるが、ステビア全草の抽出・醗酵液(ステビア濃縮液)には、これまでに抗酸化作用、抗糖尿病作用、ロタウイルスの抗ウイルス作用などが報告されている。
ステビア濃縮液を常用しているC型慢性肝炎患者では、IFN療法を行わずともHCV RNA量が減少したり、時に消失するケースが見られる。
そこで群馬大学医学部大学院病態制御内科学肝臓代謝内科では、HCVレプリコンシステム(C型肝炎ウイルス培養装置)を用いてステビア濃縮液のHCV複製に対する抗ウイルス効果についてin vitroで解析した。